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件の文学部である。
第一回の録音の中で「予定調和」という言葉が度々出てきた。

「ロマンスは予定調和」。「永遠のゼロも予定調和」。こうくるだろうな、と思った(期待した)通りの展開や結末のことだろう。ハードロックの世界に例えれば「様式美」 にあたる言葉だと思う。

読書の習慣がない私が3冊の短編集を買った。文学部、あるいは来年の短編文学賞の勉強のためでもある。そのうちの一冊が浅田次郎の「鉄道員(ぽっぽや)」を含む短編集。大ヒット映画の原作が短編だったことを初めて知った。

「なるほど、予定調和っていうのはこういうことなのだな」 と実感すると同時に、大ヒット作には(特に映画やドラマにおいては)予定調和のストーリーが多いことにも気づいた。わかりやすさが読者や観客の感情移入を呼び込み、感動を生むのだろう。

文学部で追究していくものは予定調和とは反対のベクトルになるのだろう。だが予定調和の何たるかを実感しなければ、反対方向にも斜め方向にも進めない。成人してからの読書量が極めて少ない私であるが、これからは少しずつ、短編を中心に読み進めていこうと思っている。